川からの景色

趣味に関して色々な考えや想いを記す文集

私の中のラブライブ!サンシャイン!!

※本記事は,僅かながらラブライブ!(無印)1期,2期,劇場版,及び,

ラブライブ!サンシャイン!!1期第1話の内容に触れます.

未視聴の方は,ご注意ください.

 

はじめまして.早川 景と申します.初投稿となります.

 

来たる2019年1月4日,遂に

ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow

が公開となりました.

ラブライブ!サンシャイン!!(以下,サンシャイン!!)2期が最終回を迎えて1年,

3rd LoveLive! Tourや4th LoveLive!,ファンミーティングツアーを経て

待望の公開となりました.

Aqoursとその仲間たちが紡いできた物語,

その集大成である劇場版は多くの作り手による,

温かいメッセージと愛が込められた作品であると感じました.

(劇場版の感想についてはまたいつか語りたいと思います.)

 

さて,今となってはこの作品の虜になっている私ですが,

実は,TVアニメ1期・2期放送当時は

アニメ・サンシャイン!!があまり好きではありませんでした.

この記事では,そんな私がアニメ・サンシャイン!!を

好きになったキッカケとその後について,お話していきたいと思います.

 

目次

 

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1.好きではなかったアニメ・ラブライブ!サンシャイン!!

サンシャイン!!1期の放送が開始された2016年7月は,

μ's Final LoveLove!から僅か3ヶ月.

2013年の8月からラブライブ!のファンであった私は,

μ'sの活動終了を受け入れながらも,なんとなく寂しさを感じておりました.

そんな中で放送が決まったラブライブ!シリーズの第2段のアニメ化.

μ'sの意志を継ぐグループが織り成す新しい物語が始まるということで,

一体どんな物語になるだろうかと期待に胸を膨らませておりました.

 

そうした期待の中で開始されたアニメ放送.

結論として,その内容は私の心を掴むものではありませんでした.

「面白くないわけでも,ツマラナイわけでもないけど,

物語が何を表現したいのかがわからないし,心に響いてこない…」

当時の私の中には,こうした漠然としたモヤモヤが渦巻いておりました.特に,

  • 千歌ちゃんの掲げる「輝き」という目標が漠然として物語の目的が分からない…
  • 方向性が定まらずにストーリィが進行して何処に向かっているのか分からない…
  • キャラクタの言葉と行動が一致しない箇所が幾つかあり矛盾がある気がする…etc

こうした点が非常に気になっておりました.

このモヤモヤは結局1期最終話が終わるまで途切れることはなく,

「一応,ラブライブ!シリーズの続きだから…」

という惰性だけで見続けていたことを覚えています. 

当時,Twitter上ではアニメの内容に関する多くの賛否の意見が飛び交っており,

その中には私と近い意見を持って「魅力が分からない」と言う方々も見られました.

 

当時の私がこうした感想を抱いたのは,

それまでの「ラブライブ!」というアニメに対する考え方が影響していました.

 

元々,私が「アニメ・ラブライブ!(無印)」が好きだ!と感じていたのは,

「シリーズの目的が物語の序盤で明示」されて,

その目的に向かってμ'sメンバーが我武者羅に頑張る姿が, 

「言葉によるハッキリとした心情描写」によって

μ'sメンバーの青春が描かれているという点でした.

例えば,ラブライブ!(無印)では,それぞれ

1.ラブライブ!1期:音ノ木坂学院を廃校の危機から救うこと
2.ラブライブ!2期:ラブライブ!で優勝すること
3.ラブライブ!劇場版:μ'sの活動の継続 or 終わりを選択すること

という目標が物語の早い段階で明示され,

こうした目標に向かうμ'sメンバーの心情が

ストレートな言葉によって描写されていきます.

これが当時の私の中での「ラブライブ!の魅力」でした.

 

こうした点を「ラブライブ!の魅力」だと感じていた私は,

サンシャイン!!を視聴する際にも

「何を目的としているのか」

という観点を常に持ち続け,

Aqoursメンバー同士の言葉」

だけに注意を払い視聴をしておりました.

その結果,上述したような

  • 千歌ちゃんの掲げる「輝き」という目標が漠然として物語の目的が分からない…
  • 方向性が定まらずにストーリィが進行して何処に向かっているのか分からない…
  • キャラクタの言葉と行動が一致しない箇所が幾つかあり矛盾がある気がする…etc

という考えに行きつくことになりました.

 

2.ターニングポイント

そんな私に転機が訪れたのは,2017年11月のことです.

丁度,サンシャイン!!2期第5話「犬を拾う」が放送された前後だったでしょうか.

当時,「一応,ラブライブ!シリーズの続きだから…」という惰性を

1期からなんとか引き継ぎ,視聴を続けていたことを覚えています.

ある時,Twitter上で飛び交う賛否の意見の中に,

ブログを使ってラブライブ!の考察を行っている方々を見つけました.

アニメ各回の考察する方,楽曲の意味を考察する方,

他,色々な観点から作品を考察する方々がいましたが,

どの方にも共通していたのは,

キャラクタの表情,音楽や情景描写などの様々な点に注目し,

考えられる様々な可能性を模索して,創造し,

各々の「ラブライブ!」の世界を楽しんでいたことです.

それまで「ストーリィの流れ」と「キャラクタの言葉」だけに

注目していた私にとって,

こうした捉え方をラブライブ!で行うということは,

非常に新鮮で新しい考えでした.

そして,同時に

「自分の中の『ラブライブ!の魅力』は固定概念なのかもしれない.」と考え,

もう一度,真っ白な気持ちでサンシャイン!!1期を見直すことにしました.

 

3.その後

真っ白な気持ちでもう一度観たラブライブ!サンシャイン!!は,

本放送を観た時とは違う作品になっていました.

  • さり気ない表情や仕草から読み取れる感情
  • 天気や場所が象徴するもの
  • 劇中BGMと挿入歌との関わり…etc

様々な要素が混じり合い,大きな渦となってサンシャイン!!という

素敵なアニメ作品を構成していました.

本放送時に感じていた

「登場人物の言葉と行動の不一致による矛盾」

だと思っていたことの正体は,

キャラクタたちそれぞれの思いやりと仲間を思う気持ちから生じていたものでした.

そして,これが私にとってのアニメ・ラブライブ!サンシャイン!!

はじまりとなりました.

自分たちの中のなにかが変われば、世界は変わる

私の中の考え方が変わることで,世界は変わりました.

 

4.以前の私のような方々へ

μ'sからのラブライブ!シリーズのファンの中には,

以前の私のようにアニメ・サンシャイン!!の内容に共感できず,戸惑い,

そのままラブライブ!という作品から離れてしまった方もいるのではないでしょうか.

特に,アニメのラブライブ!(無印)の印象を強く持っている方は,

サンシャイン!!のアニメに対して,

「脚本の矛盾」「説明不足」と感じる方もいるかと思います.

その際に

「脚本や構成が甘いのではないだろうか.」

と考えることは簡単です.

しかし,そこであえて

「もし,脚本がしっかりとしていると仮定すると,この違和感はなんだろう.」

と考えてみては如何でしょう.そして,違和感を考える拠り所として,

  • 登場人物たちの表情仕草
  • 場所天気時間といった状況

 に注目してみては如何でしょうか.

そうした点に注目し,考えるうちにラブライブ!サンシャイン!!という

新たな作品の魅力に気づくことができるかもしれません.

 

編集後記

初記事にも関わらず,ここまで読んで下さっている皆様,誠にありがとうございます.

毎回,この編集後記では,各回の記事を書いた後の私自身の率直な気持ちを

書いていきたいと思います.

 

今回,初記事にも関わらず,かなりデリケートな題材を取り上げたのは,

μ'sからのラブライブ!のファンで,

ラブライブ!サンシャイン!!を敬遠している方に向けて,

「サンシャイン!!も素敵な作品だよ.」というメッセージを

届けたい一心に他なりません.

従いまして,本記事は既にラブライブ!サンシャイン!!のファンである方々に

向けたものでないと思っております.

 

本来,アニメ作品の観方というものは,

「こういう観方で観ると良いよ!」

と他人に紹介する(される)ようなものではないと思います.

他人に「作品の観方」を強制されることは,

変な固定概念を植え付けたり,イメージを膨らますことを妨害したりする

要素にしかなり得ないからです.

 

しかし,その一方で,「作品の魅力を気づくための緒」になる可能性も

あるのではないでしょうか.記事で触れた

  • 登場人物たちの表情や仕草
  • 場所や天気,時間といった状況

 については,おそらく多くの方が

「アニメを見る時にそういうことに注目するのは当たり前では?」

と仰ることかと思います.

しかし,以前の私はこうした「ちょっとした観方の変化」が無かったのです.

 

そうした背景のもとで,この記事の執筆に至りました.

初記事が故に(それでも言い訳にはできないね…)拙い表現等あるかと思いますが,

それでもなんとか自分の考えを綴ろうとした結果が本記事となります.

 

本記事がどこかの誰かのサンシャイン!!をもう一度観てみようと思う

キッカケになればこれ以上の幸せはありません.